MD Blog

誰かの何かに役に立てることを書いていきたいです

才能と精神力について論理的に考える

あなたの作ったものはゴミである、あるいはプロとアマの分岐点:プロジェクトマジック:ITmedia オルタナティブ・ブログを読んで思ったことがあるので書きます。

人が持っている能力のうち、才能と精神力の2つをとりあげて考えます。

よくある2x2のマトリックスで書くとこんな感じです。

f:id:desing:20120225092626p:plain

元記事の例のように、才能も精神力もあるB人間しか認められない人がいます。

しかし僕はAやDのような人間でもいいと思うんです。精神力がなくても才能があれば、その人なりのやり方で能力を発揮できるし、才能がなくても精神力があれば、試行錯誤の中でなにか見つけられるかもしれない。

C人間でも、才能、精神力以外の他のパラメーターを伸ばしたり、それによってこの2つの能力も高くすることは可能だと思います。

Bだけじゃない人がいるというのを認めて、そういう人を組織の中でどう活かすかは、その組織をマネジメントする人に掛かっています。

 

もっと具体的にいうと、元記事の人はC、Dは論外で、A人間もBにならないとダメだと言っています。短期的に成果を出したいのならそれは正しいし、実際成果も出ているからこれだけ自身を持って持論を展開できているんでしょう。しかし未来のことを考えているとは思えない。

縁故採用について論理的に考える

コネを持っている人物は人間関係を築く能力があるのだから縁故採用は妥当だと言う人がいます。

これについて
P「Aはコネを持っている」
Q「Aは人間関係を築く能力を持っている」
という2つの命題に分けて論理的に考えてみようと思います。

P⇒Q
親がコネであった場合、人間関係を築く能力がなくてもコネを持てます。
反例が示されたのでこれはです。

Q⇒P
人間関係を築く能力を持っていてもその業界に関わっていなければコネは持てません。
これも反例が示されたのでです。

PとQはそれぞれ必要条件でも十分条件でもありません。
つまり、コネを持っているからといってその人の能力の根拠にはできないということです。


…企業がすぐにでも仕事を持ってこれるようなコネをもった人物を採用したいというのは理解できますが、それによって本当に能力のある人の雇用機会が奪われてしまうのは良くないことだと思います。


参考資料
http://www.google.co.jp/search?q=必要十分

Webアプリにおける不気味の谷

不気味の谷という現象があります。
不気味の谷 - Wikipedia

基本的に、ロボットの外観が人間に近づくほどそのロボットに対する好感度も上がりますが、人間に近づきすぎると不気味に感じる現象です。人間と見分けがつかないレベルになると好感度はまた元に戻ります。

昨今、Webをアプリケーションに似せ、動作させるWebアプリというものが流行っていますが、これにも不気味の谷があるのではないかと思っています。

代表的なものだとGmailです。例えば画面の遷移時に、アニメーションなしで切り替わるのに違和感があります。アニメーションがないことで画面同士の関連性がわかりにくくなっています。

やはり、アプリケーションを目指すよりも、WebらしいUIというのがあるような気がします。

なぜツイッターはバカ発見器と呼ばれるのか

自らの違法行為のつぶやきが後を絶たないことから、ツイッターは一部の人達からバカ発見器と呼ばれています。

僕はこの種の問題の根本には、パブリック空間とプライベート空間の混合があると思っています。ここで言うパブリック空間とは公の場のことで、プライベート空間とは仲間内だけの狭い空間だと考えてください。

Web2.0より前の世界では、パブリックとプライベートは分断されていました。しかしそれ以降、特にソーシャルメディアの出現によって、そのプラットフォーム上ではパブリックとプライベートは溶け合わさって曖昧になりました。

例えば、何か違法行為を行って仲間内にそれを話したとします。以前ならそれはプライベート空間だけで完結していたのですが、ソーシャルメディア上では世界中に公開された状態となってしまいます。目をつけられればあっという間に炎上します。

重要なのは、当事者の意識はどちらも同じだということです。パブリックとプライベートが合わさった空間というのは非常に特殊なのですが、プライベートな空間だと錯覚することで問題が起きているのだと思います。その特殊性がうけて流行ったとも言えるでしょうが…(有名人・友人のプライベートをのぞけるなど)

当事者の意識が変化していないのにインターネットによって問題が拡大されたものとして、他にはファイル共有があります。これも、以前はビデオやカセットテープのダビング・貸し借りは当たり前のように行われていましたが、それがインターネット上で行われるようになって大問題になりました。

まとめると、人類は今までになかった空間を手にしたと同時に、新しい問題も抱えたということです。いつものようにいずれ適応するでしょう。

AKB48が突いた従来のCD販売システムの欠陥

レコード大賞を受賞するまでに成長したAKB48。成功の要因はいくつかあると思いますが、その中でも特に重要だったのは、CDの売れない時代に「売った」という実績を作ったことだと思います。

なぜ売れたのか。

従来のCD販売では、どんなにそのアーティストが好きでも、CDの購入枚数は1枚が原則でした。バリエーション違いを複数買ってもせいぜい3~4枚。

しかし、AKB48の場合は、握手券とか投票券とか付けて、好きなら好きな分だけCDを購入できる(購入したCDで愛情を示せる)ことができました。つまり、一人あたりのCD購入枚数の上限が事実上撤廃されました。これが何よりも新しかったことではないでしょうか。

従来であれば、CDを売りたければそれだけのファンを作る必要がありました。みんながテレビを見ていた時代はブームが発生しやすかったのですが、趣味や価値観が多様化した今、かつてのように誰もが同じものに熱狂するということが少なくなりました。しかしAKB48の方法では、ファンが少なくてもそのファンが熱狂的であればCDが売れます。「売れた」という実績ができればTVに出演できます。何度もTVに出ていれば、単純接触効果によりより多くのファンを獲得し、CDももっと売れるようになります。そういった好循環が今のブーム(ということになっている)状態を作り出しました。

単純接触効果(たんじゅんせっしょくこうか)は、繰り返し接すると好意度や印象が高まるという効果。(Wikipediaより)

有限だったCD購入枚数を無限にしてしまった怖ろしさがこのシステムにはあります。

iPhoneアプリを作れるようになるまでに読んだ本やWebサイト

iPhone(iOS)アプリ制作のための知識を身につけるにはいくつかのステップを踏む必要があります。そこで、そのステップの説明とそのときお世話になった本やWebサイトを紹介しようと思います。

 

0. 用意するもの

  • Macのどれか(MacBook Air がおすすめ)
  • Xcode(Mac App Store から無料でダウンロードできます)
 
実機にインストールしたり、App Store で公開したい場合には…
  • iPhone実機
  • iOS Developer Program 年間参加費 ¥8,400
 
あったほうがいいもの
  • 英語力
 

1. C

iPhoneアプリObjective-Cという言語で記述します。Objective-CというのはC言語を改良したものなので、まずはC言語を学ぶ必要があります。

C言語を習得する上で一番役に立ったサイトは「苦しんで覚えるC言語」です。

苦しんで…という名前から尻込みしてしまうかもしれませんが、根本的なところを丁寧に説明してくれているので非常にわかりやすいです。結果として、応用のきく柔軟な知識を得られると思います。

 

2. Objective-C

Objective-Cとは、C言語オブジェクト指向言語として改良したものです。

このオブジェクト指向というものをわかりやすく解説してくれる資料があまりなく、苦労した覚えがあります。Objective-C〜と冠した書籍はえてして中級者から上級者向けで、詳しいですが理解しにくいものが多かった印象があります。

僕がオブジェクト指向を一番良く理解できた本はこれです。

iPhone SDK の教科書

"第2部 iPhoneアプリケーション開発・基礎編" に "C言語"、"オブジェクト指向プログラミング"、"Objective-C言語" というチャプターがあります。量としてはそれほど多くないですが、要点がよくまとまっていて、初心者に優しい内容になっています。

 

3. アプリを作りながら学ぶ

チュートリアル形式の書籍はいろいろ出版されています。それを見ながら実際にコードを書いてみることで、アプリ開発のための包括的な知識やノウハウを身につけられると思います。

先ほどの『iPhone SDK の教科書』もチュートリアル形式ですが、最も力がついた本はこちら。

はじめてのiPhone3プログラミング

 僕はこれに書かれてあるコードを写経のように写しとって勉強しました。ボリュームがかなりあるので数ヶ月かかりましたが、すべて終えれば大抵のことはできるようになると思います。

 

4. 自分のアプリを作る

ここまできたら実際に自分の作りたいアプリを作ってみましょう。

しかし、まだわからないこと、できないことがたくさんあると思います。

膨大な技術知識をすべて見につけることはほぼ不可能なので、とりあえず作り始めてみて、わからないこと、できないことがあればその都度調べて習得していくしかないです。

基本的にはGoogleで検索すれば、同じような問題にぶち当たった先人たちが解決方法を公開してくれているのを見つけられると思います。やはり英語のページのほうが量が多いです。日本語で見つからなかったら英語でも検索してみましょう。

最後に、僕自身今も非常にお世話になっているサイトを紹介します。

Stack Overflow 

プログラマー向けのQ&Aサイトで、iPhone関連以外にも幅広く情報交換されています。英語なのですが、大抵の疑問はここで解決できるくらいに充実しています。是非活用してみてください。